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このところ「ソーシャル疲れ」という言葉が使われるようになってきました。ツイッターでのつぶやきやフェイスブックで「いいね」を得るための書き込みに追われる日々から生まれた言葉です。疲れだけならともかくフェイスブック上でのつながりが各種トラブルの原因となる事例も報告されています。一昨年より急速に普及したこのサービスは、そろそろ曲がり角に差し掛かっているのかもしれません。職場の上司からの友達申請を断り切れず承認したら、井戸端会議での会話がすべて上司に見られ、会社にいられなくなったOL。友達から浮気の情報が洩れて離婚問題に発展した夫婦。社内の機密情報流出を引き起こした社員など、フェイスブックの問題点が顕在化してきているようです。

これに代わって急拡大しているのが、日本発のソーシャルメディア「LINE(ライン)」です。これは主にスマートフォン(スマホ)での利用を念頭においたサービスです。スマホにインストールし友だち登録したユーザ同士であれば、国内外を問わず無料で通話やメール、チャットができます。同じようなサービスがある中で、LINEは2011年6月のサービス開始から1年半後の2012年12月までに、世界で8500万人(国内3700万人)という、短期間で突出したユーザ数を獲得しました。

その人気の理由はLINEがシンプルでわかりやすいことにあります。スマホにLINEをインストールすると、1.異なる携帯会社間でも無料通話ができる、2.友だち申請などの煩わしさが無い、3.周りの目を気にせず気楽なコミュニケーションができるなど、フェイスブックとは異なるゆるいソーシャルライフを楽しめることが、特に若年世代に受けているようです。

「ソーシャルネットワークは何のためにするのか?」という問いに対して、若年層は「友達とのつながりを保つため」と考えるのに対して、中高年層は「ビジネスチャンスの拡大に生かすため」と考える向きが多いようです。しかし、ソーシャルネットワークは世帯交代が早い(ミクシィ、ツイッター、フェイスブック、LINE)ので、本気で取り組むには相応の努力が必要です。まして、これらをビジネスに生かそうとするとその運用に多くの時間を割く必要に迫られ、「ソーシャルネットが忙しくて仕事する時間が無くなった」という、笑えない現実に直面しかねません。

ソーシャルメディアは、目を血走らせてビジネスチャンス拡大を狙うものではなく、友だち同士がゆるく結びついて、プライベートなコミュニケーションを楽しむもの、と割り切る方が無難なようです。

Category: 社長ブログ
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