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NHK日曜日朝の討論番組を見ていたら、原発事故に絡んで、これからの日本の電力をどうすべきか、二人の技術者が登場して討論していました。

一方の技術者は、「原子力抜きに日本の電力を賄うことは出来ないので、今回の事故を教訓にさらに安全性に磨きをかけて、原子力発電を続けるべきだ」と話していました。

もう一方の技術者は、「自然エネルギーの活用で原子力発電を置き換えることは技術的に可能であり、政策判断の問題のみだ」と話していました。

二人の話は平行線をたどり、どちらが正しいのか結論には至りませんでした。

 

どちらの意見も正しいものだと思います。

技術者とは自分の持つ技術を信じて、それを社会に役立てることが使命ですから、自分の考え方に疑問を持たないものです。

しかし、どちらを選択すべきなのかという問題は、大自然の中でどのように人類が生きていくべきか、という科学的な視点で議論するべきものです。

今の技術で何が出来るのかと、いう視点で判断すべきものではありません。大自然の中で人間は生きているのですから、人間は自然に対してどうあるべきか、この観点から何事も判断するべきです。

 

そのためには、人類が生きていくための正しい判断は科学者が為すべきものなのに、今の日本は事あるごとに技術者に諮問することが当たり前になっています。

これは、戦後の技術者に対する産業界からの需要に応えるため、日本の大学は工学部の定員を非常に大きくして、技術者の大量養成を行ってきたためです。

自然環境に影響を与える政策判断は、基本に立ち返って、技術者(工学部出身者)ではなく、科学者(理学部出身者)に委ねることが、重要となるでしょう。

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愛知中小企業家同友会の会員仲間のお母様が逝去された、との知らせをいただいて、お通夜に行きました。

若い頃はお通夜に行くと、その場のなんともいえない圧迫感、そして亡くなった方の遺骸がそこにあるという一種の不気味さを感じたものでした。

今では年をとったためか、いや恐らく何度もお通夜に行ってなれたためだと思いますが、そこで仏様に会えると言う、ややすがすがしい感じを持つようになりました。

 

以前キリスト教式のお葬式に参列したとき、その場の明るい雰囲気と賛美歌の美しさに、感動したことがありました。そして神父さまの「今日は別れの日ではありません、新たな出発の日なのです」という言葉にも感動しました。

昨夜のお通夜も、亡くなった方が91歳の大往生だったからでしょうが、いつに無く明るく感じられるお通夜でした。

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