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インターネット発祥の地アメリカは、日本よりも常に一歩先を行くネット先進国であることは言うまでもありません。そのアメリカのネットビジネスの最前線を見てきました。インターネットを介した買い物で日本との違いを感じたことは、最近ではあらゆる食品がネット上に掲載されており、家庭で食べるものをほとんどネットで注文できることです。日本では毎日の食品のネット購入は一般化していませんが、アメリカではこれが当たり前になっています。

アメリカは男女平等に働くことが当然で、共働きの家庭がほとんどです。そして家庭での料理とは切ることと焼くことだけで、煮物や揚げ物料理などはまずやりません。一般的な料理は、野菜を切って生のままディップにつけて食べる、肉を焼いてシーズニングをかけて食べる、缶入りスープを温めて食べる、というようなものです。ディップとはクリーム状のソースで、アメリカの食料品店には数十種類以上のディップが一口サイズの缶に入って販売されています。食事の際には一人が一個の缶を使いきりで食べます。シーズニングとは粉末の調味料で、これも数十種類以上の便が棚に並んで販売されています。つまりアメリカの家庭での普段の食事は、切る、焼く、温める、この三つの基本工程に、浸す、混ぜる、振りかける、この追加工程が加わって成り立っています。

このようなアメリカの家庭での食事をアシストするために、生野菜や果物、肉などの生鮮食品をネットで受注して配達するビジネスが成長してきたものと考えられます。日本でも一部のスーパーが食料品のネット販売を行っていますが、アメリカでは食料品もアマゾンなどのショップサイトや食料品店の専門サイトが全米規模で即時配達ネットワークを構築しているのが特徴です。食品は誰もが毎日必要とするものなので、これをネットで受注して配達する仕組みを確立すると、将来的に極めて大きなビジネスチャンスに繋がります。

家電量販や書籍宅配から始まったアメリカのネットビジネスは、今でもさらに新しいジャンルを見つけてますます成長を続けています。これまで店頭で購入するのが当たり前と考えられてきた商品について、それをネットで販売できないものかと、固定概念を振り払って挑戦するところに、アメリカ経済の底力があるように感じられました。

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