Archive for » 7月 9th, 2015«

マイクロソフトの最新版OSとなるウインドウズ10が、来る7月29日に世界190カ国でリリースされることになりました。ウインドウズは元々パソコン用OSでしたが、ウインドウズ8ではパソコンとスマホのどちらにも対応する大胆な仕様変更を行ったため、パソコンユーザーからは使いにくくなったとの声が上がっていました。その後リリースされたウインドウズ8.1で改善されたようですが、今でもウインドウズ7を求めるユーザーが多いことも事実です。ちなみにウインドウズはこれまで、一世代毎に評判が上がり下がりするジンクスがあります。過去の評判に○×を付けると、ウインドウズ95×、98○、ME×、XP○、Vista×、7○、8×という具合です。これに従うとこの次のウインドウズは使いやすいOSとなる期待が持てます。ウインドウズ8の次はなぜか9を飛ばして、ウインドウズ10と名付けられました。 ウインドウズ10へのバージョンアップは、発売後1年間の間ならウインドウズ7もしくは8.1ユーザーには無償で提供されます。このあたりマイクロソフトといえども、グーグルのアンドロイドを意識せざるを得なくなった、苦渋の選択が感じられます。とはいえユーザーにとっては、最新版のウインドウズが無償で提供されることはありがたい限りです。ソフトウェアは年々値下がりを続けてきましたが、ウインドウズもその例外ではなくなりました。 ところで「ウインドウズ10が出るまでパソコンの購入は待つべきですか?」これは毎回聞かれるご質問です。この答えは「実は待たないほうが良い選択」です。7月29日には家電量販店に飾ってあるパソコンがいっせいに新モデルに変わり、ウインドウズ10の優位性を強調したポスターが貼り出されます。しかし、新しいソフトウェアには必ずバグ(プログラム上のミス)が残っています。時にはファイルが消えるなどの深刻なバグが報告されることもあります。これらのバグはユーザーからの報告やクレームを受けて順次改善されていきます。それでも大きなバグが改善されるまで3ヶ月、完全に改善されるまで6ヶ月ほどかかるのが過去の通例です。そのため新しいウインドウズを待って購入することは、これまでもあまりお勧めしていません。逆に新しいウインドウズが出る直前の今は、ウインドウズ8.1搭載モデルがかなり安くなっています。ここで現行モデルを購入して、3ヶ月から半年経過後に、バグが解消されたきれいなウインドウズ10に無償でアップグレードするのが賢明な買い方ではないかと思われます。 ややパソコン業界の裏話になりましたが、まもなくリリースされる新OS、ウインドウズ10にご期待ください。

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1992年4月に高蔵寺ニュータウンのショッピングセンター「サンマルシェ」で開業した当社は、このたび名古屋市JR大曽根駅前に移転することとなりました。これまで23年間余り当地においてご愛顧いただきました皆様に深く感謝申し上げますとともに、移転後もこれまで同様によろしくお願いいたします。 筆者が米国に滞在していた1986年は当地でパソコンブームが勃発し、スティーブ・ジョブズが起業したばかりのアップル・マッキントッシュとIBM-PC(当時は製品名)が覇権を争い、UCLA大学生協の電気店からは、連日カートにパソコンを載せて駐車場に向かう学生が列をなしていました。レポートはパソコンで作成するのが当たり前になり、やがて学内LANが整備されてからは各種連絡がパソコン画面に表示される先進性に感動したものです。 1988年に帰国して日本でパソコンを買おうとしたところ、近隣にはパソコンショップが見つかりません。パソコンに詳しい友人に教えてもらって大須商店街に出向き、その一角にあるアメ横ビルという雑居ビル内のやや怪しげなお店で価格交渉をして、NECのPC-9801を購入したことが記憶に残っています。 「一般の人がパソコンを購入するのに、こんなマニアックな店ではだめだろう」と思い、パソコン教室と修理サポートも手がけるパソコンショップを作ったのが当社の始まりです。雑居ビルの奥にあるダンボールを積み上げた薄暗い店舗、という当時のパソコンショップのイメージを変えるため、静かな音楽と木目調の床にガラス張りのショーウインドウを設けた店舗を、大規模ショッピングセンターの中に作りました。この店をアパレルショップと間違って入るお客様が多かったのも今は昔です。 「住宅街でパソコンショップを開いて誰が買いに来る?」と言われたとおり、開業後はさっぱり振るわず、近隣の企業に細々と営業に出かける毎日でした。転機が訪れたのは1996年の秋、ウインドウズ95の発売をきっかけに、米国に遅れること10年にして日本にもパソコンブームが到来しました。さらに春日井市内で最初の携帯電話取扱店だった当社は、その後の携帯電話ブームにも乗って成長し、多店舗展開を考えた時期もありました。しかし良い時代は長く続かず、2001年のITバブル崩壊とともに再び業績は急降下。そして2005年には同じビル内に家電量販店が進出してきて、いよいよパソコンショップに危機が到来しました。 ビジネスドメインをパソコン販売・携帯電話販売からホームページ制作、そしてネット戦略コンサルと、時代とともに次々に変化し、今では主要なお客様が名古屋市内からとなりました。まだ多くのお客様が地元から来店される中での移転は誠に心苦しい限りですが、これからの事業内容を考えて移転を決断しました。 今後とも皆様からのご支援、ご鞭撻をお願い申し上げます。

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5月1日以降に発売される携帯電話やスマートフォン(以下携帯電話)から、各キャリア(ドコモ、AU、ソフトバンク)が設定していたSIMロックを解除することが義務付けられました。SIMとは携帯電話の中に入っているICカードで、ここに契約者の情報が書き込まれています。SIMロックとは携帯電話に特定のキャリア以外のSIMを使えなくする設定をすることです。日本で発売されてきた携帯電話には原則すべての携帯電話にSIMロックが設定されていました。そのため、携帯電話は最初に契約したキャリアでしか使えないことが、日本の常識となっていました。 しかしこれでは、携帯電話を海外に持って出た場合に、現地キャリアのSIMを購入して使う、という世界では一般的となっているグローバルな使い方ができません。また進学や出張、転勤等で携帯電話を使う場所が変わり、他のキャリアの電波が入りやすくなった場合は、携帯電話を買い換える必要がありました。また、最近人気が出ている格安スマートフォンには、SIMロックが設定されている日本製の携帯電話が使用できませんでした。そこで総務省は昨年ガイドラインを修正し、今年5月以降に発売される携帯電話のSIMロック解除を義務化したのです。まだ詳細な運用方法は出揃っていませんが、今後新たに発売される携帯電話を契約した場合は、契約後半年以降インターネットでの申し込みを基本に、SIMロックを解除する見通しです。 SIMロックを解除した携帯電話をSIMフリー端末と呼びます。SIMフリー端末なら海外旅行時に現地で使えるプリペイドSIMを購入して出掛ければ、現地到着後SIMを差し替えるだけで、手元の携帯電話がそのまま使えるようになります。また利用者は使い方(通話頻度、データ通信量、通信速度)に合わせて現在契約中の携帯電話のSIMを格安SIMに交換すれば、毎月の電話料金が安くなります。 スマートフォンは一種のパソコンなので、通話を主にした使い方には、逆に不便なこともあります。また、メールチェックを主とした使い方には、現行キャリアの高速ネットワークを高額で利用する必要が無い場合もあります。SIMロック解除が一般的になれば、携帯電話本体を伴わないSIMのみの契約を提供する会社(MVNOといいます)の品揃えが活発になって、利用者の希望に合った契約を自由に選べるようになる日が来るかもしれません。SIMロック解除を契機として新たなビジネスモデルが生まれ、次世代のITビジネスが生まれることにも、期待をしたいと思います。

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マイクロソフトの新OS、ウインドウズ10が今秋発売されることは、既にご存知の方も少なくないと思いますが、今回はウインドウズ7及び8のユーザーは無料でアップグレードできる予定です。マイクロソフトの収入源であった、ウインドウズを無償で提供することは、同社のビジネスモデルの転換であり、時代の変化を感じさせられます。 マイクロソフトがウインドウズを無償で提供する理由はグーグルの戦略にあります。アンドロイドを登場させてスマートフォン用OSでトップシェアをとったグーグルは、パソコン用でもクロムOSの無償提供で同じように覇権をとる戦略のようです。クロムOSを搭載したパソコン「クロムブック」は、米国で大きな反響を呼び、登場後わずか1年間でノートパソコンの21%のシェアを奪いました。このままでは過去25年間築いてきたウインドウズ王国が、音を立てて崩れ去る危機が迫ってきたと判断し、大きな方針転換を決断したものと思われます。莫大な広告収入をバックに、様々なサービスを無償で提供するグーグルの戦略は、IT業界に強烈なデフレ圧力をかけ続けています。 価値のある商品やサービスを無償で提供するビジネスモデルの広がりは、ユーザーにとって本当に利益となることかどうか疑問の余地はありますが、さしあたってはパソコンにかける費用を低減できることは間違いありません。無償で提供されるウインドウズ10は、これまで何度もソフトウェアの買い替えに追われてうんざりしていたパソコンユーザーには朗報です。 ウインドウズ8はスマートフォン向けに改造したことが裏目に出て、パソコンでは逆に使いにくくなったとの評価が絶えませんでした。ウインドウズ10は、パソコンで使いやすいウインドウズ7と、モバイルで使いやすいウインドウズ8の、良い点を両方取り入れて完成度を高めた、ウインドウズの集大成ともいえる製品になるようです。そしてウインドウズ10はウインドウズ7と8のどちらからでも無償でアップデートできるので、これから秋に向けてパソコンを購入する場合には、ウインドウズ7モデルを選ぶのが良い選択となりそうです。 ところで、米国で大ヒットしている「クロムブック」には、取扱説明書は一切付かずユーザーサポートも提供されないようです。日本人もこのような割り切ったサービスを受け入れるようになったのか、このような観点からも、日本で「クロムブック」の個人向け発売は興味をそそられます。

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