1992年4月に高蔵寺ニュータウンのショッピングセンター「サンマルシェ」で開業した当社は、このたび名古屋市JR大曽根駅前に移転することとなりました。これまで23年間余り当地においてご愛顧いただきました皆様に深く感謝申し上げますとともに、移転後もこれまで同様によろしくお願いいたします。 筆者が米国に滞在していた1986年は当地でパソコンブームが勃発し、スティーブ・ジョブズが起業したばかりのアップル・マッキントッシュとIBM-PC(当時は製品名)が覇権を争い、UCLA大学生協の電気店からは、連日カートにパソコンを載せて駐車場に向かう学生が列をなしていました。レポートはパソコンで作成するのが当たり前になり、やがて学内LANが整備されてからは各種連絡がパソコン画面に表示される先進性に感動したものです。 1988年に帰国して日本でパソコンを買おうとしたところ、近隣にはパソコンショップが見つかりません。パソコンに詳しい友人に教えてもらって大須商店街に出向き、その一角にあるアメ横ビルという雑居ビル内のやや怪しげなお店で価格交渉をして、NECのPC-9801を購入したことが記憶に残っています。 「一般の人がパソコンを購入するのに、こんなマニアックな店ではだめだろう」と思い、パソコン教室と修理サポートも手がけるパソコンショップを作ったのが当社の始まりです。雑居ビルの奥にあるダンボールを積み上げた薄暗い店舗、という当時のパソコンショップのイメージを変えるため、静かな音楽と木目調の床にガラス張りのショーウインドウを設けた店舗を、大規模ショッピングセンターの中に作りました。この店をアパレルショップと間違って入るお客様が多かったのも今は昔です。 「住宅街でパソコンショップを開いて誰が買いに来る?」と言われたとおり、開業後はさっぱり振るわず、近隣の企業に細々と営業に出かける毎日でした。転機が訪れたのは1996年の秋、ウインドウズ95の発売をきっかけに、米国に遅れること10年にして日本にもパソコンブームが到来しました。さらに春日井市内で最初の携帯電話取扱店だった当社は、その後の携帯電話ブームにも乗って成長し、多店舗展開を考えた時期もありました。しかし良い時代は長く続かず、2001年のITバブル崩壊とともに再び業績は急降下。そして2005年には同じビル内に家電量販店が進出してきて、いよいよパソコンショップに危機が到来しました。 ビジネスドメインをパソコン販売・携帯電話販売からホームページ制作、そしてネット戦略コンサルと、時代とともに次々に変化し、今では主要なお客様が名古屋市内からとなりました。まだ多くのお客様が地元から来店される中での移転は誠に心苦しい限りですが、これからの事業内容を考えて移転を決断しました。 今後とも皆様からのご支援、ご鞭撻をお願い申し上げます。

Category: 社長ブログ
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