Appleの「iPhone」登場から始まったスマホ(スマートフォン)ブームは、今年になっていよいよ加速し、携帯ショップの店頭はスマホ専門店の様相を呈しています。パソコンに近い機能を持つスマホが従来型携帯電話よりも安いという価格の逆転現象も手伝って、老若男女を問わずスマホに機種変更しているようです。しかし、これをどのように使いこなしているのか、気になるところもあります。

clip_image002スマホはパソコンを小さくして携帯電話と一体化したものですから、メールもパソコンと同じメールソフトが使えます。しかし通常メールをパソコンで受信するとそのメールはパソコンに残り、スマホで受信するとそのメールはスマホに残ります。受信したメールがパソコンとスマホに分かれて残ると管理がやりにくくなります。そこで役立つのが、G-Mailに代表されるWEBメールです。WEBメールはクラウドサービスの一種で、メールデータを個々のパソコンやスマホに残すのではなく、ネットの向う側にあるサーバに残し、それをブラウザソフトでこちら側から見ているのです。ですからどちらで見てもいつも同じ内容が見え、データを別個に管理する手間が無くなります。これこそがスマホを使う大きなメリットであると言えます。メールだけでなく予定表も同様に、パソコンとスマホの双方で常にデータを共有できる便利さは、一度使ってしまうと手放すことができなくなるものです。

常にインターネットに接続している環境で各種クラウドサービスを使うことにより、スマホの持つ本来の価値が生まれてくるのですが、どうも今はそのような部分は置き去りにされて、単に「かっこいい」とか「周りが持っているから」という理由でスマホへの切り替えが進んでいるような気がします。そしてスマホの使い方を専門ショップに行って聞いても「スマホ固有の使い方はサポートできません」と言われるそうです。これではせっかくのスマホも宝の持ち腐れで、むしろ使いにくい携帯電話になりかねません。このような使い方の文化も含めて普及させることが、これからの携帯電話ビジネスの課題となりそうです。

それにしても、このような端末を触っていると、誰もがいつでもどこでもコンピュータに接しているという「ユビキタス社会」が、いよいよ近づいてきたような興奮すら感じさせてくれます。いつでも必要な情報がすべて手のひらの中にあるという現実、これを実現した立役者がまさに、Appleのスティーブジョブズだったと言えるでしょう。

Category: 社長ブログ
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