パソコンは起動に時間がかかるもの、そのような先入観をお持ちではありませんか? 最近のIT技術はそのイメージを大きく変えています。それはSSD(半導体ドライブ)の進歩によるものです。SSDそのものは新しいものではなく、その誕生は1991年というすでにレガシーデバイスになっても不思議ではないくらい古いものです。そんな古いSSDが今ようやく実用化されているのです。

フラシュメモリと呼ばれる部品で構成されるSSDは、バックアップ電源が無くてもデータが消えないので、HDD(ハードディスク)の代わりとして使える記憶装置です。USBメモリを使っている方も多いと思いますが、これに使われている部品もフラッシュメモリです。しかしデータ量当たりの価格がHDDに比べて10倍程割高なため、いつの時代にもHDDの代替デバイスになると言われながら、なかなか日の目を見なかったのです。SSDがHDDと同じ記憶容量に追い付くとHDDは記憶容量が10倍に増え、それに合わせてデジカメの解像度があがったり、動画を記録するようになったりと、大容量を求めるニーズが発生するサイクルが繰り返されてきました。1992年に200MB(メガバイト)程度だったHDDが現在は2TB(テラバイト、MBの100万倍)程度と、この25年間で1万倍に増加しました。しかし大容量を求めてきたエンドユーザーも、さすがに2TBの容量は持て余すことが多くなり、その10分の1で十分事足りるようになってきました。そこでようやくSSDの本格的な出番となったのです。

HDDは内部でアルミ円盤が高速回転する部品なので故障が起こりやすく、故障すると記憶したデータはすべて消えてしまうという、恐ろしい結果が待っています。それに対してSSDは固体の記憶素子でできているので、故障の可能性が少なくなります。さらにデータの読み書き速度がSSDはHDDの3倍位早いので、パソコンの起動時間は3分の1に、レスポンスは3倍になり、快適なパソコンになります。一度SSDのパソコンを使ったら、HDDのパソコンには戻れない、という声を聞きます。

これほど快適なSSDですが、メーカー製パソコンに採用されているのは一部機種に限ります。その理由は恐らく、SSD搭載で価格が上がり記憶容量が小さくなるという目に見える違いに対して、起動や動作が早くなるという目に見えない違いは分かりづらいので、売り上げを他社に奪われることを心配しているものと思われます。

これからパソコンを選ぶ際にはSSD搭載機種を強くお勧めします。起動に時間がかかる、反応が遅い、このような印象がガラッと変わって、俄然やる気が沸き上がるような快感を得ること確実です。

(SSDを搭載した当社製パソコン「ベルポート」はこちら:http://www.belport.info/

 

Category: 社長ブログ
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Both comments and pings are currently closed.

Comments are closed.