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モバイルカード決済大手のスクエア(米)が5月に日本市場に参入し、日本国内でモバイルカード決済が一気に過熱しそうな気配となってきました。この市場ではスクエアに三井住友カード、日本ペイパルにソフトバンク、楽天スマートペイにKDDI、コイニ―にクレディセゾンがそれぞれ業務提携しており、米国で大きく成長したモバイルカード決済が、日本でも急速に普及する形勢が整いました。

モバイルカード決済とは切手サイズのクレジットカード決済端末を、スマートフォンやタブレットの音声ジャックに差し込んで、簡単にクレジットカード決済ができるしくみを提供するサービスです。これまでのクレジットカード決済には専用のカード読み取り端末が必要なので、小規模店や移動型店舗には使われてきませんでした。これがモバイルカード決済では端末機器が無料もしくは数千円程度で購入でき、携帯電波が届く場所ならどこでも持ち出して利用可能になるので、端末を設置するハードルが一気に下がります。

これまで日本では、携帯電話にICチップを入れた「おサイフケータイ」など、利用者側に決済機能を持たせる方法が普及してきました。しかしこの方法は利用者に複雑な初期操作を強いる上、電話機の紛失などに伴うリスクを負わせることになるので、いまだに広範囲の普及には至っていません。これに対してモバイルカード決済はスマートフォンに小型端末をつける形で店側にカード決済機能を持たせるもので、利用者側はこれまでのクレジットカードをそのまま使えるので、利用者層を大幅に増やすことができます。

近い将来、街中を走る焼き芋やわらび餅のワゴン車でもモバイル端末にカードをシュッ、駅前に並ぶ屋台のラーメン屋でもモバイル端末にカードをシュッと通して決済する光景が当たり前になるかもしれません。またデパートで店員がカード端末まで走り回ることなくその場でシュッと決済、宅配便の着払いや代引商品が届いた時も、現金を探してあたふたすることなく玄関先でシュッと決済できます。

先進国中でクレジットカード利用率が極めて低い日本ですが、至る所で小口のカード決済が気軽にできるようになるモバイルカード決済の普及は、これまでの状況を一変させる可能性を秘めています。お札も小銭も持ち歩く必要は全く無くなり、どこで何を買っても食べてもクレジットカード一枚ですべてOK、使ったお金は自分のスマートフォンでチェック、このような近未来の買い物風景が見えてきそうです。

Category: 社長ブログ
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