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ネット販売の拡大は吉か凶か?

新型コロナウイルス感染症による影響を大きく受けた業界がある一方で、アマゾンや楽天などのネットショップは大きく売り上げを伸ばしており、これからはネット販売拡大の波になるべきだとの考え方を持つ方が増えています。これは間違いの無い選択であることは確かなのですが、ネット販売は以前から激戦になりつつあり、ネットショップを開設しても短期間で多くの顧客を集めることは難しくなっています。
ここで目を付けていただきたいのが、海外に向けたネット販売です。ところで、人口が増加して経済成長している国はアジアに多いのですが、これらの地域の国民所得は日本より低いので、直接ネット販売は難しいものです。そこで実際に日本と海外でネット販売が盛んに行われているのは、米国と中国の2か国に限定されています。中国は成長性の高い国ですが、米国も移民によって人口増が続き、経済が常に成長している、先進国としては極めて珍しい国なのです。
現在、日米間のネット販売では、圧倒的に日本の輸入超過の状態です。つまり、日本人は米国から多くの商品をネットで個人輸入しているのですが、逆に米国にネット販売している人は少ないことを統計データは示しています。ラーメンなどの日本食や、アニメなどの日本文化は、アメリカ人が大変興味を持っているものなので、ここを責めないのはとても残念なことです。ネット販売ではレッドオーシャンの日本国内よりも、成長性の高いブルーオーシャンが海外にあるのです。
輸出となると先方政府の許認可や手続きが必要で、個人が簡単にできるものではありませんが、ネット販売では相手国の購入者による個人輸入とみなされますので、輸出手続きは必要とされません。また取引に関する責任は個人輸入者に課されるので、商品の瑕疵に対して損害賠償を求められるリスクもありません(詐欺行為は責任が課されます)。このように海外向けのネット販売(越境EC)は、これからのネット販売として、成長性が注目される新規ビジネスと考えられます。
皆様のところで取り扱っている商品は、海外では入手できない、あるいは入手しにくいものではありませんか? それなら越境EC販売が大きな成果を生む可能性があります。これから新たに、ネット販売に挑戦するなら、レッドオーシャンの国内市場よりも、ブルーオーシャンの海外市場を狙う方が、夢とロマンがあるのではないかと思います。