新しいOSとして、Windows11が10月5日にマイクロソフトからリリースされます。この製品はWindows10の後継ソフトであり、Windows10の利用者には無償アップデートが提供されます。
今回のアップデートで新OSを利用するには、パソコンの仕様に条件があります。比較的新しいパソコンなら問題がありませんが、数年前のパソコンは確認が必要です。具体的な動作条件は、
・CPU 1GHz以上で2コア以上の64ビットプロセッサ
・メモリ容量 ４GB以上
・ストレージ容量 64GB以上
・システム セキュアブート対応
・TPM バージョン2.0対応モジュール
となっています。
この中で問題になりそうなのが、TPM（セキュリティチップの一種）と呼ばれるモジュールです。これは、パソコンに追加のセキュリティ機能を提供するためのモジュールです。メールの送受信やウェブサイトへの入力データが、インターネットの経路中で抜き取られて読まれることを防ぐための機能をパソコン内に装備するものです。数年以上前のパソコンや廉価なパソコンには、搭載されていない機種があり、その場合はWindows11にアップデートができない可能性があります。なお、当社が企画・販売している「ベルポート」は、TPM非搭載の機種でも機能部品を追加することで、TPM機能を持たせる更新が可能です（ただし発売時期によって対応できない製品もあります）。
アップデートはマイクロソフトからインターネット経由で自動的に通知が届くので、それを確認してユーザーがアップデートするかしないか選択できるようになっています。この通知はパソコンの機種が新しいものから順次送信される計画なので、最近購入されたパソコンには早く届く一方、以前に購入された製品には時間差をおいて届くことになります。
インターネット上での個人情報漏洩や、偽のウェブサイトに誘導されてクレジットカード情報を盗まれるなど、インターネットは便利さが増すにつれて危険性も深刻になっています。Windows 11のアップデートでは安全性を高めるための専用部品を要求されますが、これも止むを得ない時代になった、ということなのかもしれません。