今年に入ってAI関連でいろいろな動きがありました。AIデーターサーバーの建設に伴って世界的なメモリー不足が発生し、パソコンを含む各種半導体関連機器が値上がりしました。経済の世界ではニューヨークダウ株価と日経平均株価を半導体関連銘柄が押し上げ、過去に見られない大幅な株価上昇を演じています。企業では生成AIの利用が奨励されて利用料が増え、国際収支では日本円が米国に渡るサービス収支の赤字が急拡大しています。
確かに生成AIを利用する人々は急増しており、毎月数万円を支払っている人も存在します。しかし米国のAI企業は現在も赤字の状態であり、それでも果敢に進むオープンAIの投資額19兆円は過剰投資にも見えます。今のAIブームはこれからも計画通りに拡大する過程なのか、それともどこかで崩壊するバブルなのか、どちらでしょうか?
近年は自動車産業や銀行・証券会社がプログラマーの採用を急増させたので、慢性的なIT人材不足が起こっています。しかし生成AIが進歩するとこれらの仕事がAIにとって代わるので、採用が減少すると言われています。実際にIT企業ではこのところプログラマーの新卒採用を手控える動きが出てきています。これからは生成AIに職を奪われるホワイトカラーよりもブルーカラーの年収が逆転するとも言われています。このように我々には存在感の大きい生成AIですが、実はAI投資家の本命は生成AIではなくフィジカルAIだと言われています。これは自動運転タクシーやバス、鉄道などの交通インフラ、自走式介護ロボット、建設ロボットなど、人手不足の問題を解消するAIです。これができるといずれブルーカラーの仕事もAIがこなせるようになります。
人手を使わずに多くの仕事をAIが代行するので、我々は労して働かなくても必要なものが入手でき、心に余裕をもって毎日充実した生活ができるパラダイス社会が近未来にやって来るかもしれません。今我々は輝かしい第4次産業革命の入り口にいることは間違いありません。しかし肌感覚ではそこに何か違和感がありませんか?その何かが明確になった時、AIバブルが崩壊するのかもしれません。