NYダウ株価は生成AIをテーマとしてエヌビディアを筆頭に関連銘柄に巨額の投資マネーが流入して大いに沸いています。そのあおりでパソコン関連部材は激しいインフレに見舞われています。しかし予定通りデーターセンターが完成すると、電力不足に陥る可能性が懸念されています。膨大な消費電力をどう賄うのか、矛盾を抱えたままデーターセンターの建設は進められています。
再生可能エネルギーは環境問題の他に発電量が安定しない致命的な欠点を持っています。石油や石炭などの化石燃料は温室効果ガス排出を拡大します。原子力は安全性の面から新設が抑制されています。結局、次の世代に向けた電力供給の解決策が見いだされていないのが現状です。
ここで核融合エネルギーに着目すると、出力は24時間安定しており、温室効果ガスを排出せず、原子力のような暴走の危険性が無い、つまりデーターセンターの大量需要問題を解決できる理想的なエネルギーです。問題はそれがいつ完成するのかです。核融合研究には莫大な予算が必要なので、国際核融合実験炉プロジェクトで共同研究が行われていますが、商業運転は早くても2050年代と言われており、当面のデーターセンターによる需要には間に合いません。
ところが最近、米国の核融合ベンチャー企業が国際共同研究よりも大幅に前倒しの2030年代に、核融合による電力供給を発表しました。これは生成AIのデーターセンターが消費する電力需要を見込んだものと考えられます。実際、マイクロソフト社は核融合で生まれる電力を購入する契約を核融合ベンチャーと結びました。
日本もこれに倣って京大発のベンチャー企業や、阪大初のベンチャー企業が生まれていますが、今のところ資金力には雲泥の差が生じています。安全性、安定性、環境に優れるだけでなく、海水から燃料を採取できる核融合は、四面を海に囲まれた日本こそが実用化に一番乗りするべき電力源です。これを政府と国民が心を合わせて、未来に向けて育てることが、今は何より大切だと思います。