いつまで経っても終わりが見えない新型コロナには、うんざりしている方も多いのではないでしょうか。過去1年間のデータが得られたので、この感染症は数値による全体像が見えてきました。そのデータを季節性インフルエンザと比べてみると、意外な一面が見えてきます。
・感染者数 新型コロナ 約54万人(実績値) vs インフルエンザ 約1500万人(2018年実績値)
・死亡者数 新型コロナ 約 1万人(実績値) vs インフルエンザ 約 2万人(2000年推計値)
(出典:新型コロナの数は日経新聞社公表値、インフルエンザは厚生労働省報道発表資料を基に概算値として表示、インフルエンザには関連死を含む死者数の統計がこれまで無いので、公衆衛生雑誌2006/8号に掲載されている研究論本から推計値として引用)
過去1年間の集計では、日本における新型コロナによる死亡リスクは、季節性インフルエンザよりも低い数値となっています。
ところで、2020年に日本国内で死亡された方は138万人でした。少子高齢化が進展する日本では、毎年2万人ずつ死亡者数が増加してきましたが、2020年は2019年よりも約1万人減少しました(出典:人口動態統計2020年確定値)。新型コロナによる死亡者数と、大幅に増えた自殺者数を加えても、合計死亡者数が11年ぶりに減少に転じました。アメリカやイギリスでは、年間死亡者数が前年よりも大幅に増加したこととは対照的です。
これらの集計データからわかってきたことは、日本において新型コロナは危険性の高い感染症とは言えないということです。慎重に捉えてもその危険性は、インフルエンザと同程度かそれ以下となっています。新型コロナに関するデータが全く無かった1年前と状況が大きく変わっています。感染症対策もそろそろ実態に合わせて修正するべき時期が来ていると考えられます。
感染症の指定分類を危険性の実態に合わせて、インフルエンザ等と同じ分類に変更することで、すべての医療機関が診療できるようになり、医療崩壊リスクから解放されます。病院で患者が隔離されて、家族と会えない苦痛からも解放されます。そのために、政府には一刻も早い感染症対策の見直しを期待したいと思います。