今月は1年越しに延期となった、東京2020オリンピックが開催されます。新型コロナ感染症のリスクを抱えての大会となりますが、まずは50数年ぶりに日本で開催されることを祝いたいと思います。さらなる感染拡大が発生することを心配する人々もいますが、これには感染症のリスクをデータに基づいて考えてはどうかと思います。
新型コロナによる死者数は、厚労省ホームページの新型コロナ発生動向ページをチェックすると、この1年半の間に約1万1千人となっていました。厚労省の2020年人口動態統計によると、わが国では昨年1年間に、約40万人の方がガンで、約35万人の方が心臓病で、約20万人の方が呼吸器疾患で亡くなりました。新型コロナウイルス感染症による死亡リスクは、これら3大疾患の死者数合計と比べると2桁少ない数となっています。
どんな疾患でも罹患すれば苦痛があり、死の恐怖にさいなまされますが、重要なのはそこに至るリスクです。同じ2020年人口動態統計によると、新型コロナによる死亡リスクは交通事故による死亡リスクよりも小さい数となっています。新型コロナのリスクは、このような統計データからも体感的に知ることができます。
現在はワクチン接種も進められていますが、感染症から身を守るのは何よりも自分自身の免疫力です。一定の運動量を維持すること、睡眠時間を維持すること、精神的なストレスをためないことが、免疫力を高める基本とされています。無理せず、たゆまず、前向きな気持ちで毎日を過ごして、今月23日から開催される東京オリンピックで盛り上がってはいかがでしょうか。