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AIバブルは終わるのか

2022年末にチャットGPTが登場してからわずか3年半で、生成AIは老若男女問わず広く使われるコモディディツールとなりました。しかしハイパースケーラーと呼ばれる5社(グーグル、マイクロソフト、アマゾン、メタ、オラクル)の投下資本利益率はこの3年間減少を続けており、近いうちに資本コストを下回ると見られています(日経新聞9/20版)。つまり儲からない状況になるのです。その理由は2026年に4社で7,200億ドル(約110兆円)と見積もられる、AIデータセンターの巨額の投資負担です。
AIは処理に大きな計算資源を消費するので、巨大なデータセンターと大量の電力を必要とします。この費用を利用者から受け取るトークン(使用料金)で賄うには、現在の料金設定では収支が合わないのです。しかし今は覇権をとるために各社が競っているので、いわば格安のお試し料金が設定されています。この状況がいよいよ限界に近付いてきたというわけです。赤字のデッドクロス(利益がコストを下回る状態)が形成されると、AI関連企業に流れていた巨額の投資資金が一斉に逃避を始めて、AIバブルが終了する可能性があります。アンソロビックのCEOがAI開発速度の減速を表明した背景には、このような事情もあるのではないかと考えられます。
デッドクロスを避けるためには、投資を縮小するかトークンを値上げする必要があります。いずれも先に仕掛けた方がAI戦線離脱となるので、どこも動くことができずに共倒れるになる可能性もあります。しかし第3の方法があります。それは分散処理です。AI搭載パソコンが普及すると、多くの演算がローカルで処理されてサーバーの負担が減るので、巨大なデータセンターを建設するための投資コストを減らすことが可能となります。
巨大なAIデータセンターの乱立と電力消費は、費用の問題だけでなく、建設資材や電力消費が温室効果ガスの増加を招き、気候変動を加速させると指摘されています。投資資金の面だけでなく地球環境の面からも、AI開発企業には優れた解決方法を見出してもらいたいと思います。
白亜紀に地球を制した巨大な恐竜は、その後の地球環境の変化に適合できずに絶滅したと言われています。現代の巨大AI企業もそうならないように、我々も知恵を絞って利用したいものです。